「もったいない」を考える

 2014-11-26
フリースペースえんでは、毎日、朝、やりたい人で献立を話し合って、昼ごはん(えんめし)を作ります。ある日、「今日はえびが安かったから使おう」という声に「えびは、だめだよ!」という人が。当時中学生だったゴッチャンが、「エビは、現地の人の環境を、ものすごくこわして、安く育ててるんだよ」と。みんなは、びっくり。ゴッチャンはその後、養殖エビについてのレポートを書いて来て、「せっかく、時間割がない 『たまりば』なんだから、こういうほんとに知りたいことをみんなと、勉強したり語り合ったりしたいよ」と。
私たちは、遊びや食事作りなどの暮らしそのものや、いろいろな人やものと出会うイベント、音楽・演劇・アートなどの中のどこにでも、学びがあると思ってきましたが、子どもたちにとってここでしている「勉強」は、オハスタ(おはようスタディーの時間)の漢字のクイズだったり、高校進学のための問題集だったりと、紙と鉛筆でする、ずいぶん、せまいイメージだったのかもしれません。
たまりばがいままでとりくんできた広い「学び」と、近いところで必要な「よみかきそろばん」、どちらも必要だけど、その間をつなぐような、暮らしの中の問題に気づき、そのことをみんなで、調べよう、話し合おう、知識を得るだけじゃなくて、それで、自分たちの暮らしにまた返して、自分たちに何ができるか考えよう、というような、時間を持ちたい!しかも、自分だけが とか、自分の国だけが、今だけがよければいいというのではなくて、世界のことは未来のことも考えていくというのは、おとなのスタッフである私もやりたいことだし、子どもや若者たちともやっていきたい。「せっかく」のたまりばなんだから。

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ゴッチャンの言葉を宿題と受け止め、どうやって始めたらいいかずっと、探ってきましたが、今年度、その取り組みのひとつとして、開発教育協会(DEAR)のみなさんに、来ていただいて連続講座をすることができました。DEARは、 ESD(Education for Sustainable Development 持続可能な開発のための教育)や開発教育を推進するNGOです。世界の課題と自分の暮らしをつなげて学ぶ教材をつくったり、研修をしたり、全国各地の学びの場を支援しています。

今年のテーマは「食から世界へ」。
第1回の「世界がもし100人の村だったら」に始まり、今回が4回目。参加した記念のパスポートのシールも4つになりました。
今日は、フードロスの問題について考えました。
いろいろな食べ物が、世界のどこから来ているのか、を世界地図で確かめました。そして、食べ物の材料の自給率を予想して、正解を知りました。てんぷらそば20パーセント以下というのにびっくり。そばは、80%も輸入していたのです。そして、 恒例の外国の不思議な食べ物を食べながらのおやつタイム。わいわいいいながら、わいわいいいながら、アラブの美容食デーツや、インドネシアの食べごたえあるポテトチップスなどを食べました。

その後、本題の「もったいないゲーム」。
みんなが、たべものの役割カードをもらって、4つの関門、畑→工場→スーパー→家庭を回ります。カードは4枚あり、ゴールは家庭で、食べてもらうことなのですが、それぞれの関門で、「ああ、これは形がいびつだから」「これは賞味期限が今日ですね」とカードを没収されます。子どもたちは、「なんだよ、今日なら食べられるじゃん」とか「あ、あたし、きっとだめだよ、このカードの絵、トマトの袋の字がトトマになってる」などどいいながら回ります。
こうして、最後にゴールインしたのは、4枚のカードのうち、1枚か2枚でした。
「トトマって、トマトの問題じゃないでしょ」とか、「ゴールと思った家庭で、『きょうは、じゃがいも買いすぎてるからいらない』と捨てられてしまってくやしい」などの子どもたちの声が挙がりました。
後半は、工場や店でどれだけ食べ物が捨てられているかの映像を見ました。
フードロスを減らすために、賞味期限がまだ残っているものを店などから集めて再配布しているフードバンクの活動の映像では、「あー、うちにもくるやつだ」と。「資金の十分でない福祉施設などに送られています」というアナウンスで「うちだー!」と大爆笑。そのあとの話し合いで、えんで、ほかにフードロスをなくすために、取り組んでいることをきかれたら、「ミヨシさんがやってる」「なにを?」「よくわからないけど、ミヨシさんはちゃんとやってる」と。ミヨシさんがスタッフに来てから、たとえば、捨ててしまっていた野菜の皮できんぴらを作ったり、キャベツの芯もきざんで味噌汁にいれたり、えんめしのためにでるごみはぐっと減っていたのでした。他にも「生ごみで、肥料を作っているよ」、「生ごみ捨て場にいつのまにかまた野菜が育ってることあるよね」「おお、それは究極のリサイクル!」「きのう残ったなべは、今日食べるよ」生産されてから賞味期限までの期間の「3分の1を切ったら廃棄するという『3分の1ルール』がいちばんのムダ!!」。とにぎやかに感想をのべあいました。
翌日のフードバンクからの食べ物の到着に、みんな、「あーこれだこれだ!」と思い出しながら、おいしくいただいたのでした。(のぶこ)                                               
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佐藤初女さん講演会

 2014-11-17
11月16日(日)、長年、お会いしたかった、佐藤初女さんを、川崎にお招きしての講演会がついに実現しました。
初女さんは、青森で「森のイスキア」というやすらぎの場を開いていらっしゃいます。
映画「地球交響曲第2番」の上映のあと、いよいよ初女さんのお話です。93歳の初女さんが登場したとたん、あたりの空気が、ひきしまった気がしました。穏やかな声で、ひとことひとことゆっくり語る初女さんの言葉は、ひとつひとつの言葉の意味というより、讃美歌とか音楽のように、心にしみました。
その後、会場の皆さんからの質問用紙をみながらの「わかちあい」の時間。「悩みで頭がいっぱいになったとき、どうしたらいいですか」という質問に、「手を使いましょう、楽になりますよ」と答えられました。

翌日17日(月)には、フリースペースえんで、初女さんのおむすび講習会がありました。朝、私たちが研いでおいた米の水加減を、初女さんが、調整するところから始まりました。
初女さんは、じっとみて、へらで、何度か、なでて、全体を回してまた、なでてじっと見て、少し、水をすくって捨て、また、なでてじっと見ます。そして、ふっと、ゆるんで、「はい、けっこうです、炊いてください」と。茶道とか、書道とか、そんな米の「道」の達人と思いました。とぎかたも、まるで、赤ちゃんをお風呂に入れるようにやさしく洗っておられました。
そして、初女さんがにぎってくれたおむすびを、みんなで回し食べ。一粒一粒のお米が感じられておいしかったこと。みんなも、実習。一緒にいらした「小さな森 東京」の吉田さんも、ひとつひとつ教えてくださいます。吉田さんは、しばしば初女さんのあまりのすごさに圧倒されてどうしていいか戸惑う私たちと、初女さんをつないでくださいました。

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実は、料理に苦手意識があり、日々料理をするのが負担な私は、初女さんにお会いするのがこわかったのです。本などで、初女さんがいかに、一つ一つの食材を「いのち」として大切にし、食を真剣な仕事とされているのかを読んでいたので、とうていそんなことはできない私は、ますます苦手になってしまうのではないかと。でも、初女さんをお迎えしてから講演会、おむすび講習会と3日間過ごさせていただいて、なんか、自分の苦手意識なんて小さい小さいって思いました。だって、「初女さんと同じように」なんて料理が得意な人だって誰もできないもの。はるかに及ばない私は、初女さんのようにできないからだめだなんて言ってられない。
「全部を丁寧に」はきっと、明日からもできない。でも、まずは一日5分でも、「いのち」をいただくと思って食べたり作ったりしてみようと思うことができました。
人間国宝とありんこぐらい違うと思ったら、私はありんこなりに、「いのち」を「ありがとう」って思い続けるよって、涙が出ました。初女さんをお見送りした後も、イスキヤの、やさしい、それでいて、背筋が伸びるような、りんとした風が、そよいでいました。(のぶこ)
                                               
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ブログ始めました

 2014-11-10
かねてより、必要性を感じながら、なかなか着手できなかったブログを、ついに、たまりばも始めることにしました。
ネットという媒体の力の大きさに、緊張はありますが、活動のなかで、たくさんの宝物をいただく毎日に、ぜひ、たくさんの方にお伝えしたいなあ、という思いが強くなり、まずは、一歩を踏み出します。
スタッフのひとりひとりが、日常の中で見つけたすてきな場面や出来事、思ったこと、感じたことなどを、あるときは、ひとこと、あるときはたっぷり、つづっていきたいと思います。どうぞよろしくお願いします。(のぶこ)
                                               
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